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遼州戦記 保安隊日乗 低殺傷火器(ローリーサルウェポン) 130

「じゃあ良いから車を出せ」 

「指図するんじゃない」 

いつの間にか覚えたカウラの苦笑いが誠の目に飛び込んでくる。ヘッドライトに照らされた駐車場。車は静かに走り始めた。

「要ちゃん・・・いつものは無しにしてね」 

「なんだよいつものって・・・」 

要に伝説の流し目を向けるアイシャ。呆然と誠は二人を見つめていた。

「誠ちゃんのビールにウィスキーを突っ込んだりすることよ」 

「ウィスキー?アタシはウィスキーは飲まないぞ」 

「ジンでもウォッカでも同じよ!」 

飲むと暴れる。誠の酒癖は有名だった。当然要は面白がって遠慮しながら飲む誠のコップに細工をする。そして出来上がった誠は何度となく全裸で寝ているところを目撃されていた。

「僕もお願いしたいんですが・・・」 

「何を?」 

要は相変わらずとぼけていた。カウラは苦笑いを浮かべながら大通りへと車を進める。次第に冬の空は黒味を帯びて町を闇へと導いた。

「なんだか不気味な感じがしないか?」 

「なんだよカウラ。ずいぶん感傷的な物言いじゃねえか。オメエも少しは進歩したんだな」 

「酷いわよ、要ちゃん。私達だって心が有るんだから」 

人造人間であることを指摘されるたびに嫌な顔をするアイシャが振り返る。要は隣で小さくなっている誠を突付きながら苦笑いを浮かべていた。

「でもこの街に例の星がいるんだ。しかも誰にも知られず次の悪戯を準備している・・・」 

「悪戯?そんな簡単なものかよ・・・」 

「簡単に感じる人種もいるんでしょ」 

加速するスポーツカーの中でアイシャは珍しく真剣な表情を浮かべてそうつぶやいていた。


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