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遼州戦記 保安隊日乗 低殺傷火器(ローリーサルウェポン) 131

繁華街の警察署を出ればすぐに下町のごみごみした建物の中の道へと入ることになる。久しぶりの定時の退社。街は人であふれている。

「ぶつけないでくれよ」 

「誰にものを言っているんだ?」 

要の言葉に苦笑いのカウラ。目の前に飛び出してきた小学生に急ブレーキを踏む。

「言ったばかりだろ?」 

「予測はしていた」 

いつものようなやり取りに沈黙とグラフばかりに集中していた時間を終えたことを実感する誠。そして再び走り出した車は見慣れたあまさき屋に続く商店街のアーケードの道にたどり着いた。

「ちっちゃい姐御に茜とラーナ。後は誰が来るんだろうな・・・」 

「要ちゃんはすっかり乗り気ね」 

「当たりめえだよ。おごりで飲めるんだ。たっぷり元をとらないとな」 

にんまりと笑う隣の席の要に思わず誠は苦笑いを浮かべる。いつもどおり駅へ向かう道は渋滞していた。そしていつも通り近くの商業高校の学生達の自転車が車を縫うようにして道を進んでいる。

「寒いのにご苦労さんだね」 

「要ちゃん。私達も近々寒くてご苦労さんなことをするかもしれないんだけど」 

助手席から身を乗り出して突っ込みを入れるアイシャ。カウラは苦笑いを浮かべて信号が変わって動き出した車の流れにあわせてアクセルを踏む。

「久々に島田とサラが来るんじゃねえかな。それと・・・シャムと吉田。連中は暇そうだからな」 

「でもなんだかシャムちゃんは白菜がどうとか言ってたわよ」 

シャムは部隊の敷地の半分を占める荒地を開墾した。今では隣の菱川重工豊川工場の職員に野菜を販売するまでになっていた。

「サラが来るとなると・・・パーラが運転手役で出てくるな。それと・・・」 

「カウラちゃんを見に菰田君達が来るかもよ」 

「勘弁してくれ」 

カウラのファンクラブ『ヒンヌー教』の教祖菰田のことを思い出すとカウラは渋い顔をしてハンドルを大きく切った。


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