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遼州戦記 保安隊日乗 低殺傷火器(ローリーサルウェポン) 163

「おい、西園寺・・・何かあったのか?」 

カウラは自分の車に乗り込んだばかりの要に声をかけた。右足を車の後部座席に突っ込んだまま右手を耳に当ててじっと動かない要。それは彼女の脳の中に埋め込まれた通信端末にアクセスしている時の彼女らしい態度だった。

「どこかの馬鹿野郎がカチコミをかけやがった。巡回していた警官二名が重傷だ。なんでもダンビラ片手に大暴れしてそのあと忽然と干渉空間に消えたそうだ」 

「先を越されたわけね・・・どうするの?」 

車に乗り込むのを止めた要の隣で興味深そうにカウラを見つめるアイシャ。誠はただ黙って指揮官の表情のカウラを眺めていた。

「西園寺。他に死者や怪我人は出ているのか?」 

「怪我したのは警官だけ。斬り付けられた時に悲鳴を上げてそれに驚いて飛び出した近くの住人がいるそうだが・・・犯人を目撃したのは一人もいないそうだ」 

「カウラちゃん。怪我をしたおまわりさんの回復まで待つ?」 

ドアに両手をついて薄笑いを浮かべながら尋ねるアイシャ。誠はそんな彼女を一瞥した後あごに右手の親指を当てて考え込んでいるカウラに視線を移す。

「干渉空間を展開できるだけの法術師がターゲットが留守だと言うのに襲撃を行なうわけが無い。となると・・・」 

「恐らく斬殺魔以外にも水島さんとやらに接触している勢力があるわけね・・・厄介なことになりそうじゃないの」 

そう言うとアイシャはそのままカウラの赤いスポーツカーの後ろに回りこんだ。カウラはそれを見てトランクの鍵を開ける。開いたトランクに上半身を突っ込んだアイシャはそのまま鮮やかな青色に染められたショットガンを取り出した。

「要ちゃん。ラーナちゃんに連絡つく?」 

「アイツのセンサー・・・頼りになるかねえ」 

「他に手段が無い」 

そう言うとアイシャから銃を受け取ってそのまま薬室に初弾を装填するカウラ。

「誠ちゃんも」 

アイシャから低殺傷弾薬の入ったショットガンを受け取った誠もまねをして初弾を装填する。要も同じく銃を手にしてにんまりと笑いながら再び後部座席に乗り込んだ。

「どこまで干渉空間を使っての転移ができるかはわからないが・・・突然の襲撃を受けてとなればそう遠くには飛べないはずだ。上手くいけば警邏隊のアストラルゲージに動きが見れるはずだ」 

「あくまで推測だと言うわけね」 

そう言うとアイシャは自分の銃を手にして初弾を装填した。

「人事を尽くしたんだから後は天命を待ちましょう」 

アイシャの言葉に誠達は大きく頷いた。


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