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遼州戦記 保安隊日乗 低殺傷火器(ローリーサルウェポン) 166

川べりに立つ巨大な廃墟に誠は度肝を抜かれた。

「こんなところがあるんですね・・・って!」 

「ごちゃごちゃ言うんじゃねえよ!とっとと下りろ」 

要に蹴飛ばされて何とかカウラのスポーツカーの狭い後部座席から転がるようにして廃病院の中庭に出た。

「なんでも・・・菱川重工の併設病院ができたおかげで経営が行き詰まってこうなったらしいわね・・・って走るわよ」 

いつものようにどこから仕入れたか怪しい言葉を吐きながらアイシャが銃を持って走り出すのに誠達も続く。割れた正面玄関の扉はガラスもほとんどが砕け、それを固定していた針金も朽ち果てていた。

「本当にお化けが出てきそうよね・・・要ちゃん、平気?」 

「何でアタシに振るんだ?」 

「こういうとき要ちゃんみたいなキャラがお化けが苦手でお荷物になると面白いかなーとか思ったんだけど」 

「アニメの中じゃねえんだよ。アタシはお化けよりよっぽど生きている人間の方が恐ええよ」 

そう言うと要が先頭を切って割れたガラスに気をつけながら病院の中に入った。

「こりゃあ・・・見事な廃墟だ」 

要の言葉も当然だった。壁は落書きに覆われ、あちこちに雑誌や空き缶が転がっている。足元を見れば焚き火をした後らしき焦げた跡まである。

「間違えて悪戯でもしにきた餓鬼を殺さないようにするには一番の得物だな・・・」 

自虐的に笑って手にした銃を見て笑う要。誠も自分達の持っている銃に入っている弾が殺傷能力の低い弾丸を使用したものだと言うことを思い出した。

「とりあえず分かれたら危険だ。西園寺がポイントマン。クラウゼが後衛を頼む」 

「だろうな・・・」 

「了解っと!」 

要が銃を構えてそのまま走り出す。誠とカウラはそれに続いた。

一階のかつては診察室だったらしい部屋の並ぶ廊下で要が足を止めた。そのまま一つ目のドアを指差し突入するべきかとカウラにハンドサインを送る。

頷くカウラ。それを見た要はそのまま半分朽ちた扉を蹴破って中に入った。

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