スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

遼州戦記 保安隊日乗 低殺傷火器(ローリーサルウェポン) 168

「誰だ!」 

高めの男の声が響いたので誠達はそのまま声がしたあたりから見えないようにそのまま身を暗闇に沈ませた。

「ったく・・・桐野の旦那も困ったもんだぜ・・・」 

悪態を付きながら声の主は遠ざかっていった。

「桐野の旦那?」 

ささやくような声で誠が要に目を向ける。

「桐野・・・聞かねえ名前だな・・・」 

曖昧に首を振る要。アイシャも難しい表情で黙り込んでいた。

「先ほどの声の声紋は取れたか?」 

カウラの一言に驚いたように顔を上げたあとで黙り込む要。

「間違いねえ。あれは北川公平だ」 

「すると・・・動いているのは『ギルド』?勘弁してよ・・・」 

アイシャはそう言うと首を振ってお手上げと言うように手を広げる。誠も彼女の放った『ギルド』と言う言葉に少しばかり恐怖を感じ始めていた。

遼南王朝の手足となって働く法術師集団。何度とない政変で今は王朝の支配を離れ、『太子』と呼ばれる長髪の大男に率いられていると言うテロ組織。近年は遼南のイスラム原理組織や外惑星のゲルパルトのネオナチ系の非合法組織と連携しての動きを水面下で見せているとして誠達もその監視を任務の一つとして与えられていた。

その『ギルド』でも『太子』直轄で動いている法術師の北川公平が動いている。その事実は自分達の独断専行と取られかねない出動が拙速だったことを知らしめるには十分な出来事だった。

「仕切りなおす?」 

「馬鹿言うんじゃねえよ・・・ここで逃げたらシャムに笑われんぞ」 

「シャムちゃんはこういうときは笑わないと思うわよ」 

「いちいちうるせえアマだなあ」 

アイシャと要がごちゃごちゃと喧嘩を始める。黙って二人を見つめていたカウラだが覚悟を決めたと言うように顔を上げた。

FC2 Blog Ranking
スポンサーサイト

テーマ : *自作小説*《SF,ファンタジー》
ジャンル : 小説・文学

コメント

Secret

プロフィール

ハシモト

Author:ハシモト
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。