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遼州戦記 保安隊日乗 低殺傷火器(ローリーサルウェポン) 187

「隊長が動いているんじゃないか?」 

「叔父貴が?」 

カウラの言葉に要は首をひねった。確かに法術師の存在が社会問題になることを一番恐れているのはその存在を知らしめる戦いをして見せた嵯峨その人なのは間違いなかった。そして今でも遼州帝国皇帝の地位の放棄を認められていない嵯峨の一言に大きな重みがあるのは事実だった。

「政治家に働きかけるとか・・・」 

「それならなんで吉田からデータをあの女が手に入れる必要があるんだ?」 

要の言葉に誠は反論できなかった。確かに吉田は超人クラスのハッカーだった。だがそのデータが一巡洋艦の副長に過ぎないアイシャにもたらされる意味はまるで想像がつかなかった。

「とりあえず後でそれとなく聞いてみるか」 

そう言うとカウラが立ち上がる。

「聞くんですか?」 

「着替えるだけだ」 

誠の言葉にそっけなく答えるとカウラも食堂を出て行った。

「この寒さで汗もかかない癖にな・・・」 

要はそう言うと伸びをしてそのまま食堂の出口に向かう。

「遅刻するぞ」 

「はい!」 

振り返っての一言に誠も気がついてそのまま食堂を飛び出した。

「なんだか・・・大きな話になってきたな」 

階段を駆け下りる隊員達とすれ違いながら誠はそのまま自分の部屋に飛び込んだ。すぐにジャージを脱いでTシャツとジーンズ、ジャンバーに身を包んで部屋を飛び出す。

階段を駆け下りて玄関に向かうと誠の前にすでに着替えを済ませたカウラと要が立っていた。

「それじゃあ行くぞ」 

「え?アイシャさんは?」 

「アイツはパーラの車で先に出た」 

それだけ言うと実に普通に靴を履くカウラ。要も気にならないというようにブーツに手を伸ばした。

「そうですか・・・」 

釈然としない誠は彼女達に付き合うようにスニーカーを履いて立ち上がった。


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