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遼州戦記 保安隊日乗 低殺傷火器(ローリーサルウェポン) 189

「何がって・・・」 

ためらうアン。その言葉がいつものやけに色気があるものだったので島田も菰田も諦めたようにため息をついた。

「おい!このぼんくらども!」 

要の叫びと同時に更衣室のドアを蹴り上げる音が響いた。

「壊さないでくださいよ!」 

なんとか島田が叫ぶと外でささやきあう声が響いていた。

「西園寺さんが・・・俺達に用・・・何事なんだ?本当に」 

菰田が目をアンに向ける。だがアンは相変わらず熱い視線を誠に向けるばかり。室内の男性隊員にはただ不思議な現象が起きていると言う事実しか知ることはできなかった。

「誠ちゃん!早くしなさいよ!」 

今度はアイシャの声だった。注目の運行部のナンバー2の登場にさらに誠達は混乱した。

「じゃあ、俺が出るわ」 

覚悟を決めたと言うように島田が扉を開く。そこには再び扉を蹴り上げようと右足を準備していた要が立っていた。

「痛え!」 

思い切り要に弁慶の泣き所を蹴り上げられた島田が痛みのあまり倒れこむと転がりまわる。

「大丈夫か?」 

「ベルガー大尉・・・大丈夫に見えますか?」 

カウラに手を借りて立ち上がりながらも顔をしかめている島田。自分じゃなくて良かったと言うような表情を浮かべている菰田がアイシャの手にクラッカーが握られているのに気がついた。

「何かめでたいんですか?」 

「菰田ちゃん・・・実はカウラが菰田ちゃんのことを・・・」 

「くだらないことは止めろ。子供ができたんだ」 

「え?菰田とベルガー大尉との子供?」 

島田は痛みに思考回路を停止させながら搾り出すように言葉を口にした。あまりに突拍子も無い島田の言葉に今度は要が腹を抱えて笑い出した。


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