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遼州戦記 播州愚連隊 30

 そのまま第三艦隊司令室のある海軍省に乗りつけた明石達は周りの目も気にせずに銃を手にしたまま階段を駆け上がった。そして三階の司令室の並ぶフロアーに付くと人々に銃を見せるようにして威嚇した。
「急ぎ赤松司令にお会いしたい!」 
 そう叫びながら拳銃をちらつかせる別所の姿に、廊下に散在していた司令部付きの将校達は驚いた様子で道を明けた。別所は赤松の懐刀と言われるほどに重用されている士官である。その男がいつも司令部では顔パスで通っている別所の親友、魚住、明石、黒田を伴って歩くさまに圧倒され誰もその歩みをとめることができなかった。
 別所はそのまま第三艦隊司令室に入り込んだ。
「うるさ……なんや、別所か?物騒なもんを持ってからに」 
「赤松司令!ご同行願えますか?」 
 別所の顔を見て、その手にした拳銃を見る赤松。
「ずいぶんとまあ……急やな」 
「ご同行願います!」 
 繰り返す別所に諦めたような顔をして赤松は立ち上がった。明石は目で合図を送る別所に従って赤松の腕を掴む。
「乱暴な……」 
 そう言いながらニヤニヤ笑う赤松を部屋から連れ出しそのまま拳銃を構えつつもと来た廊下を引き返す。誰もが異常に気づきながらただ呆然と見守るだけ。その中を四人の青年将校と第三艦隊司令が歩いていく。そしてそのままエレベータに赤松を連れ込んだところで別所は拳銃を仕舞って土下座した。
「なんやねん。話聞こか」 
 明石に押さえられていた肩をぐるぐる回すと落ち着いた調子で赤松は別所を見下ろす。
「会っていただきたい方がいるので」 
 それだけ言うと別所は立ち上がる。
「ここまでして会わせる?誰や」 
 赤松はまるで彼の方が別所をさらったと言うような表情で訪ねる。
「それはしばらく」 
「ほう、別所がそこまで言うとは。楽しみやな」 
 満面の笑みの赤松。エレベータは地下駐車場について扉が開く。拳銃を取り出した別所がそれを赤松の額に突きつけて立ち上がる。
 予想通りすでに警備の兵士達が外で待機していた。構える自動小銃ににやりと笑みを浮かべながら明石が羽交い絞めにしている赤松を見せつけながら別所は兵士達をにらみつける。
「見ての通りや。何もするな」 
 落ち着いて兵士に叫ぶ赤松。別所は拳銃をちらつかせて道をあけるように指示する。
 開いた先、黒田が車に飛び乗りそのまま運転席に座る。明石は後部座席に赤松を押し込みそのまま別所と赤松をはさむようにして座った。
 兵士達はそのまま呆然と走り去っていく車を見守ることしか出来なかった。

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