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遼州戦記 播州愚連隊 156

「吉田ー。何とか当ててるねえ」 
 巨大な重力波レールガンを支えるアサルト・モジュール。その20メートル弱の機体の三倍の砲身が再び光り始めた。
『隊長!二発は無駄にしていますよ』 
 吉田と呼ばれた男はそのレールガンと接続されたエネルギーユニットを操作しながら苦笑いを浮かべていた。
「しょうがねえだろ?俺は生身なんだからさ」 
『まあ四隻目。確実に当ててくださいね』
 特徴の無い顔の吉田の言葉に頷く隊長と呼ばれた男。嵯峨惟基はパイロットスーツではなく遼南帝国大元帥の制服を着て目の前の狙撃用照準機を覗き込んでいた。
「おっと……新型の宮古級の揚陸艦か?贅沢すぎるねえ」 
 そう言うとトリガーを引き絞る。すぐに飛び出した黒い弾丸はそのまま大型揚陸艦の中央部に命中し船は真っ二つになった。
「貞坊……いや安東貞盛大佐。俺は貴様と赤松の喧嘩に手を出すのはどうかと思ったんだが……清原と烏丸。あの二人に政権を渡されると色々困るんだ」 
 つぶやきながら爆縮を終えたカートリッジを排出して次弾を装てんする。一瞬カートリッジから黒い煙のようなものが流れ出る。その煙が嵯峨の専用機『カネミツ』の表面に陽炎のようなものを浮かび上がらせた。
『後いくつくらい沈めますか?』 
 吉田からの通信に苦笑いを浮かべる嵯峨。
「あと二、三隻だな。それ以上はさすがの清原さんも俺の存在に気づくだろうしな」 
 そう言うと装てんしたカートリッジの状況を確認する画面を起動させる嵯峨。
「忠さん。これで負けたら俺は知らんぞ」 
 嵯峨は静かにそう言った後でタバコを胸のポケットから取り出した。


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