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遼州戦記 保安隊日乗 低殺傷火器(ローリーサルウェポン) 7

「あんなに泣いてたら取調べにならないだろうが・・・」 

 要はそう言いながら借りた皮のジャケットに袖を通していた。東和東都南城警察署の取調室の隣の部屋。マジックミラーで誠が中を除き見れば振袖姿の少女が取り調べの警察官の前で泣き続けていた。

「でも彼女以外パイロキネシス能力の適正のある人物はいなかったんだから・・・ああ、要ちゃんが口から火を吹いたと言う線もあるわね」 

 こちらも袖のちぎれた振袖姿のアイシャがコーヒーを飲んでいる。二人の視線の先の少女が泣きじゃくるのでまるでお手上げと言うような雰囲気の周りを見回してカウラも仕方なくコーヒーをすすった。

「他にもいるんじゃないかな・・・法術適正のあった連中は一通り身元は確認したんだろ?」 

「そりゃあまあ・・・でも能力適正が低い人物は簡易検査じゃ引っかからないから」 

 カウラの問いに答えた要の顔を見ながら誠も頷く。

「なんだよ、アタシの言葉は無視でカウラなら信用するとでも言うのか?」 

「やめなさいよ要ちゃん」

 いつものように食いついてくる要をなだめるアイシャ。誠は再び取調室の中を覗いた。

「この子じゃないと思うんですけど・・・」 

「は?あんな一瞬で建物一つを丸焼きにする能力の法術師だぜ?簡易検査だろうがすぐに引っかかると・・・」 

 要の馬鹿にしたような口調に誠は何も言えずに自分のために入れてもらったコーヒーを手に取った。

「知らない・・・気がついたら火が目の前に広がっていた・・・となると・・・」 

「能力の暴走の線が有力ですわね」 

 後ろから声をかけられて驚いて座っていた机から飛び降りる要。そして彼女の後ろには見慣れた東都警察の制服を着た女性が腕組みをして立っていた。

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