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遼州戦記 保安隊日乗 低殺傷火器(ローリーサルウェポン) 11

「おー。別に気にすんなよ。ここじゃーアタシもただの隊員だ」 

「そう、じゃあよい子ね」 

「頭なでるな!クラウゼ!」 

 いきがるランの頭をなでるアイシャ。まるでここが準軍事組織の寮だとは思えない光景が展開する。

「で、ちび中佐の言いたいことはなんすか?」 

 どっかりと胡坐をかいて居座る気が満々の要がランをにらんでいる。その様子があまりにも敵意むき出しなので誠ははらはらしながら二人を見つめていた。

「実は・・・内密な話なんだけどな」 

 ランはそう言うと後ろで立っているアイシャに目をやる。アイシャもその様子を悟って開いたままのドアを閉めた。

「先月の末だ。厚生局からの通知があったんだが・・・法術適正の検査基準に間違いがあったそうだ」 

 ポツリとつぶやくように小さな上官から出された言葉に誠達は唖然とした。

「間違い?そりゃあ大問題だぞ!下手したら・・・」 

「西園寺。落ち着け、それで?」 

 大声を上げた要を制してカウラがランの幼いつくりの顔を見つめた。

「確かによー空間干渉や炎熱系なんかの派手な法術の適正は脳波のアストラルパターン分析ですぐに分かるんだが・・・」 

「演躁系は見つからないと言うこと?」 

 アイシャの問いに静かにランは首を縦に振った。

「マジかよ・・・じゃあ手がかりなんて何も無いじゃないか!そもそもその検査だって東和じゃ任意だ。それを通っても黒か白か分からないなんて言ったら・・・」 

「同盟議会の議長の首が飛ぶだろうな」 

 叫ぶ要をなだめながらカウラはそうつぶやいていた。

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