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遼州戦記 保安隊日乗 低殺傷火器(ローリーサルウェポン) 17

「どうでも良いけどよう。要するに能力を持ってる奴の能力を勝手に使うことができる能力の持ち主がいる・・・って結構やばいことなんじゃねえの?」 

「そりゃーそうだろ。だが元々法術自体が表ざたにされていない状況ではそんな能力を持っている奴も一生法術とは無縁で暮らせたのが半年前の神前の能力を見たおかげで目覚めちゃったってーわけなんだな」 

 ランのまとめにヨハンが頷く。そしてどうしようも無い重い空気が会議室中に流れた。

「皆さーん!元気して・・・無いわね」 

 突然の乱入者は予想通りアイシャだった。

「なんだ?オメーがここに来る用があるのか?」 

 当然のように重い面持ちのランの言葉に入り口で氷ついたようになるアイシャ。

「いやあ・・・キム少尉が制圧用兵器の試写を要ちゃんに頼めないかって言われて・・・」 

 真剣なランにはさすがのアイシャも言葉をぼろぼろと転がすように吐き出すしかなかった。だがすでに要はやる気十分で立ち上がっていた。

「ぐだぐだ考えるのはちっちゃい姐御とデブに任せるわ。アタシは自分のできることをするよ」 

「ほー、言うじゃねーか。まあ一応気にかけといてくれってことだ。今回の事件は法術がらみだが初動捜査が東都警察が仕切っているからな。アタシ等の出る幕がねーほーがいいんだ」 

 そう言うと興味心身で立ち上がるラン。ヨハンは自分の講義が中途半端に終わったことが不満なようで手にした小さなディスクを机の腕でくるくると回している。

「おい!オメエ等も来いよ!」 

 入り口で叫ぶ要を見てカウラと誠は顔を見合わせた。

「アタシも行く!俊平は?」 

「俺はちょっとヨハンの旦那に確認することがありそうだからパスだ」 

 そう言って胸のポケットからコードを取り出して首筋のジャックに刺す吉田。納得したようにシャムは立ち上がって要について出て行く。

「オメー等も来い。こっちの実演の方がアタシ等には重要なんだから」

 戸惑っていた誠とカウラにランが声をかけてきたので二人は渋々席を立った。


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