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遼州戦記 保安隊日乗 低殺傷火器(ローリーサルウェポン) 19

「開いてますよ!」 

 キムの声が響いたのでランは先頭になり部屋に入った。

「これかよ・・・」 

 先に入った要の声に少し興味を持ちながら続いた誠だが、そこに待っていたのは明るい青色の樹脂でできたショットガンが並んでいる光景だった。

「模擬弾使って射的ごっこか?つまらねえな」 

「模擬弾とは失敬な!一応鎮圧用の低殺傷弾入りのショットガンですよ」 

「威力が半端なだけになお悪りいや」 

 頭を掻いて銃に手を伸ばす要。誠はオレンジ色の派手な弾薬の箱に目を向けていた。

 一応司法執行機関と言う保安隊の名目上、当然暴動や治安維持任務には低殺傷能力の武器の使用も考慮されており、それに適した銃も抱えていたところで不思議は無かった。事実、以前ベルルカン大陸での選挙監視活動で第四小隊と随伴部隊が現地で活動した際の映像にも目の前の青いショットガンを抱えて警備に当たる島田達整備班長の姿を眼にしていた。

「これってどれくらいの威力があるんですか?」 

 弾の入っていないショットガンを手に弄り回している要に尋ねる誠。振り返った要の顔は明らかにがっかりしたような表情に変わっていた。

「あのなあ、そんな子供がエアガン買うときみたいなこと言うなよ。名前の通りの威力だ」 

 そう言うと静かにガンラックにショットガンを戻す要。その隣ではこの小火器管理を担当する隊の隊長であるキムがバスケットにオレンジ色の弾薬を入れているところだった。

「まあ当たり所が悪くない限りは打撲ぐらいで済むだろうな・・・何ならお前が的になるか?」 

「いい事言うじゃねえか。じゃあ防弾プレート入りベストを貸してもらってお前は標的役を・・・」 

「西園寺さん!ふざけないでくださいよ!」 

 本当にやりかねない要を見ながら誠は泣くような調子で叫んでいた。

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