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遼州戦記 保安隊日乗 低殺傷火器(ローリーサルウェポン) 55

「そういえば大丈夫?神前・・・一応巡査部長扱いでよかったんだよね」 

 誠達はすでに東都警察の制服に着替えていた。誠は巡査部長、カウラと要は警部補。そしてアイシャは警部の階級章をつけられている制服が支給された。

「おい、とっちゃん坊や。階級付きの制服配ったのはテメエだろ?」 

 明らかに喧嘩腰の要。誠は止めようと手を伸ばす体勢で話を聞いていた。

「いやあ、僕は事務方だからねえ・・・」 

「事務屋だと現場のことがわからねえって言う気か?うちでさえ管理部門の大将はアタシ等の行動も把握済みだぞ。なんだか東都警察も・・・」 

「黙れ、西園寺」 

 カウラが思い切りテーブルを叩く。その様子に驚いたように署長と初老の警視は顔を見合わせた。

「一応、これでも仲がいいんですよ・・・ねえ?」 

 さすがに要の暴走が予想を超えていたのでフォローを入れるアイシャだが、にらみ合う要とカウラを珍しそうに眺める署長の目に浮かんだ軽蔑のまなざしに怒りのようなものを覚えているらしいことは誠にも分かった。

「まあ・・・とりあえず部屋は用意しましたから。そちらでこれからの打ち合わせをしてもらいましょう。杉田君」 

 ぽっちゃりとしたキャリアの署長の言葉に直立不動で応える警視。彼が入り口に向かうのを見てカウラとアイシャは敬礼をした後、食って掛かろうとする要を無理やり引っ張ってドアへと向かった。

「失礼します!」 

 置いていかれそうになった誠もそそくさと敬礼を済ませるとそのまま要達を追った。

「キャリアの天狗の鼻をへし折るのはいいんですがねえ・・・」 

 叩き上げのような風貌の警視の苦笑いに付き合いながらそのまま階段を下りる。交通関係の書類を扱っているらしい部署の看板の周りに群がる市民達を横目に見ながらそのまま二階のフロアーを横断した。

「やっぱり仕事をしているんだねえ・・・偉いさんがいようがいまいが関係ないか」 

 要の愚痴に杉田と呼ばれた初老の警視は苦笑いを浮かべた。

 そしてトイレを過ぎて更衣室を通過してそのまま人気のない区画へと誠達は案内された。

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