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遼州戦記 保安隊日乗 低殺傷火器(ローリーサルウェポン) 66

 曲がりくねった道。かつての街道筋のままの細い道の両側に狭い店舗が続いている。

「ったく再開発はまだなのか?」 

「要ちゃんのお小遣いで何とかすれば?」 

「やなこった!」 

 要とアイシャのやり取りについ噴出す誠。すぐに要のタレ目が威圧するように彼をにらんでいく。

「そこの横丁を・・・」 

「西園寺。私が知らないとでも?」 

 カウラはやけになって左にハンドルを切る。大きく車体は傾き、カウラのエメラルドグリーンのポニーテールが揺れる。

 そのまま車は駐車場に乗り付けられ再び思い切り急停車する。

「カウラちゃん・・・もっと丁寧に」 

 アイシャは自分の紺色の長い髪を掻き揚げながら苦笑いを浮かべた。その座席を後ろに座る要が蹴り上げる。

「人の車だと思って・・・」 

 ため息をつくとカウラはドアを開けて外に出る。アイシャもつられるように出て助手席のシートを倒す。何とか要、誠が狭い後部座席から降車した。

「ここが一番か」 

 カウラの言葉に要は苦笑いを浮かべながら頷いた。

「その筋の人間がいるところのほうがこういう事件にはぴったりだろ?」 

 そう言う要の視線の先にはこぎれいな不動産屋の店舗には似つかわしくない黒塗りの大型高級車が止まっていた。

「まるで明石中佐の車ですね」 

 誠はそういいながらこの不動産屋がかなり危ない物件を扱っていることをすぐに読み解いた。

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