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遼州戦記 保安隊日乗 番外編 (2) 64

「おい!舟橋!」 

 突然の声にシャム達は下を見下ろす。そこには器用にケーブルに足をかけて上ってくる島田の姿があった。

「危ないですよ!島田先輩!」 

「アン……注意は良いから手を貸せよ」 

 通路の縁まで登ってきた島田をアンが何とか通路の中へと引っ張り込む。なんとか立ち上がった島田はそのまま白い技官用作業制帽を被りなおすとそのまま先頭で様子を伺っていた舟橋と呼ばれた上等兵に目を向けた。

「すまないがシンプソン中尉を呼んできてくれ」 

「はい!」 

 舟橋と呼ばれた上等兵は島田の言葉にそのまま走り出す。

「さてと……吉田さんはどんなデータがこの機体から吸い上げられたかご存知でしょ?」 

「まあな。ヨハンから頼まれてた空間管制能力の管理デバイスの修正の結果だからな。俺も関心がある」 

「くうかんかんせいのうりょくのかんりでばいす?」 

 吉田の言葉についていけないシャムは首をひねった。

「お前さんの能力だろ?時間軸をずらしたり、空間の連続性を遮断したり、空間そのものを歪ませて対ショック体勢を取ったり……」 

 続けざまに吉田に指摘されてもシャムはよく分かってはいなかったがとりあえず後輩のアンの手前もあってあいまいにうなづいた。

 吉田は明らかにシャムが自分の言葉を理解していないのは付き合いが長いので分かりきっているのでそのままニヤニヤ自分を見つめてくる島田を無視するとそのままコードの山の中に踏み入った。

「舟橋の野郎も言ってたでしょうが弱そうなコードは踏まないでくださいよ。ナンバルゲニア中尉はいつも機体の腰部に負担のかかる操縦をするからそのあたりの動作パターンデータの収集と同時にこの前菱川のシステム室から内緒で持ち込んだ修正オペレーションシステムのインストール中なんですから」 

 心配そうな島田をよそに吉田は一歩一歩確かめるようにして白銀の機体の腰を取り囲むようにつけられた足場を慎重に進んだ。

「やっぱりナンバルゲニア中尉でも機体の操縦に妙な癖とかあるんですね」 

「アン。エースになればなるほど機体に負担をかける操縦をするもんだぞ。お前さんももう少し俺達を信じて思い切って操縦してくれよ」 

 薮蛇な島田の言葉にアンは思わず頭を掻いて見せた。




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