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遼州戦記 保安隊日乗 番外編 (2) 129

 香りと歓談に満たされる。

 シャムもまたそんな雰囲気に酔っていた。

「菰田君!ビール!」 

 早速叫ぶシャムに思い切り嫌な顔をする菰田。

「菰田、頼む」 

 そこに要に頼まれたのか、恥ずかしそうにカウラの声が入った。

「はい!ただいま持って参ります!」 

 元気に叫ぶと菰田は階段を駆け下りていった。

「全く現金な奴だな」 

 吉田はたこ焼きを突きながらその様を眺めていた。ぼんやりとカウラを見つめじっと命令を待つソンの姿も異様に見える。

「それにしてもカウラちゃん効果は絶大だね。どうして?」 

 自分のお好み焼きをひっくり返すと振り返ってシャムはカウラに尋ねた。カウラはと言えばただ当惑したような笑みを浮かべたままでシャムを見返してくる。

「そりゃあ人望じゃないのかね」 

 吉田の一言にむっとしてシャムは彼を睨み付けた。

「まあ、うちの隊じゃ怖い姐御のたぐいは別として、それなりに常識があって行動もちゃんとしているとなるとベルガーくらいだろ?」 

「吉田少佐……それは聞き捨てならないわね」 

 たこ焼きをほおばりながらつぶやく吉田に今度はアイシャが食ってかかる。

「聞き捨てならない?事実だからだろ?お前もアニメグッズを買いあさるのを少しは控えてだな……」 

「ひどい!人の楽しみを奪うわけ!」 

 吉田の一言に心底傷ついたように叫ぶアイシャ。だが部屋中の全員が彼女を白い目で見ていることに気づくと気を紛らわそうと自分の豚玉を叩き始めた。

「まあ……カウラちゃんは常識人だからね」 

「シャム。お前が言うと説得力ねえな」 

 要はそう言いながらソンが運んできたテキーラをショットグラスに注いでいた。

「説得力無くて悪かったですね!」 

 そう言うとシャムはそのまま焼けてきたかどうか自分の三倍エビ玉を箸で突いてみた。





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