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遼州戦記 保安隊日乗 番外編 (2) 137

「大丈夫?岡部っち」 

「ああ、なんとか」 

 そう言いながら立ち上がりつつも膝を押さえる岡部。

「かなり痺れたんだね」

「まあそれなりに」 

 岡部はそのままアイシャのところまで来るとじっとその様子を観察している。

「特に異常は無いみたいだな。とりあえず奥に寝かせよう」 

 そう言うと岡部はアイシャの肩を持ち上げた。するとアイシャの腕が岡部に絡みつく。

「誠ちゃん……」 

 突然の寝言に苦笑いを浮かべる岡部。シャムもアイシャの腰を持ち上げながら岡部のまねをしたような顔をする。

「落とすなよ!」 

 要の茶々を受けながらずるずるとアイシャを引きずる二人。ある程度予想はされていたことなので誰も口を挟むことはしない。

「それにしても……重いね」

「余計なお世話よ」 

 突然アイシャの目が開く。シャムは驚いて手を離しそうになるがそれがアイシャの寝言だと分かって安心してそのまま部屋の隅にアイシャを運んだ。

「こうして座布団を枕にして……しかしこの部隊はろくな飲み方をしないな」 

 相変わらずの困ったような表情の岡部にシャムはただ頷くしかなかった。

「エイひれお待ち!」 

 誠がお盆を持って現われる。慣れた手つきで次々と鉄板の横のスペースに皿を並べる誠。

「ずいぶん慣れたね誠ちゃんも」 

「まあこういう生活長いですから」 

 こちらもまた疲れたような表情。菰田とソンは下のマリア達を接待しているようで二階に上がってくるそぶりすらない。

「あとは私がやるから。誠ちゃんは飲んでて」 

 シャムの提案に一瞬不審そうな顔をする誠。思わずシャムは口をとがらせて彼からお盆をひったくるとそのまま階段を駆け下りた。

「あ、師匠。ありがとうございます」 

 カウンターでビールを運ぼうとしていた小夏がシャムに声をかける。四人がけのテーブルには金髪のマリアが警備部の古参の士官達とちびちびと酒を飲んでいるところだった。




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