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冷笑 6

 しかしこうして漕いだところでどうなるのだろうか?
 突然現われた疑問に俺はうろたえた。思わずハンドルを握る手が緩む。右へ左へ自転車は揺れる。それでも俺はなんとか持ち直してまた自転車を漕ぎ始める。
 いつの間にか左右は大根畑に変わっていた。延々と植わっている大根。
 だからといって何が変わるわけではない。
 そんな俺の耳に独特のけたたましいエンジン音が上空から響いてきた。
 見上げた。
 それはラジコン飛行機だった。
 悠然と飛ぶラジコン飛行機。それは延々と白い排気ガスを吐き出しながら水平に飛び続けていた。
「あれもいつか地面に降りるわけだな」 
 独り言が自然に出ていた。道に車の気配は無い。ただラジコン飛行機のエンジン音だけが何もない空間に響き続ける。
 俺はようやく気がついたような気がした。
 いつでも自転車は降りることが出来る。いや、いつか自転車を降りることになる。
 それもまた良いだろう。
 俺はにやりと笑うと自然な感じで自転車を漕いだ。


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テーマ : 文学・小説
ジャンル : 小説・文学

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